県政に尽力
3県議が勇退
2月県議会が閉会した16日、今期限りで県議を勇退する斎藤卓夫氏(66)=自民・福島市、箭内喜訓氏(59)=公明・郡山市、有馬博氏(65)=県民連合・須賀川市=のベテラン3人に、思い出やメッセージなどを聞いた。
斎藤 卓夫氏
●議員として言うことに責任
佐藤栄佐久前知事の熱烈な支持者として知られた元議長。前知事の辞任、逮捕、自らの引退表明と時を経るごとに、報道取材にかたくなに口を閉ざすようになった。一方では、混乱する自民党県連の中堅・若手県議を前に、声を張り上げて叱咤(しった)もした。
最終本会議を終え、県連が控室で催したセレモニーでマイクを渡された。「昨年9月27日午後、知事に辞表を書かせた。あとはご存じの通り。議員として言うことには責任を持つ。けじめをもって、ちゃんとやっていただきたい。立つ鳥跡を濁さずです」
1982(昭和57)年10月の県議補選当選から6期20年余。「栄佐久時代」とともに幕を下ろす。
箭内 喜訓氏
●12年間生活者の視点で活動
2期8年務めた市議を経て、1995(平成7)年から3期務めた。「『ふくしま国体』から昨年の事件まで、あっと言う間の12年間だった」と振り返る。
新人として県議選に出馬する直前の95年1月に起きた阪神大震災で、いち早く現場を視察。「地方議員の使命である現場第一主義を再認識できた」。以来12年間、常に生活者の視点で議員活動に取り組んできた原点だった。
47年生まれで、今年8月には還暦を迎えるまさに「団塊の世代」。引退後は農業に従事したい希望もあるが、党県本部幹事長の要職は引き続き務める。「統一地方選、参院選では大勝利を目指す」。しばらくは希望がかないそうもない。
有馬 博氏
●県の公費不正支出、印象に
勇退を決意したのは昨年7月。その直後に佐藤栄佐久前知事が談合事件を機に辞任した。「まさかそんなことが。思いも寄らなかった」と振り返る。しかし、今になってみれば「首長の任期が長すぎるのは良くない。黒い手は人間の弱いところにつけ込んでくる」と心に刻む契機になった。
1971(昭和46)年から須賀川市議を6期、県議は96年から3期務めた。県会に来て直後に噴出した県の公費不正支出問題が最も印象に残っているという。「当局にもかなりきついことを言ったが、県民の県に対する見方が厳しくなるきっかけになった」と話す。
(2007年3月17日 2007統一地方選福島民友ニュース)
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