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「地下水バイパス」実現めど立たず 漁業関係者の懸念強く

 福島第1原発では原子炉建屋などに1日約400トンの地下水が流れ込み、新たな汚染水を生み続ける原因となっている。東京電力、国は建屋に流入する前に地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス計画」を汚染水対策の柱の一つに位置付けているが、海洋汚染や風評拡大に漁業関係者らの懸念は根強く、実現のめどは立っていない。
 早期の地下水バイパス稼働を目指す東電と国は、海に放出する水の放射性物質濃度には現行の法令基準よりも厳しい基準を適用する方針を示した。
 基準は運用目標値として示され、主な放射性物質の濃度は、セシウム134が法令基準の60分の1の1リットル当たり1ベクレル、ストロンチウム90などベータ線を出す物質が同6分の1の5ベクレル、トリチウムが同40分の1の1500ベクレルに設定した。ただ、県幹部は「いまだに原発トラブルが続発しており、信頼が失われている現状での実施は困難だ」と指摘している。

 内部被ばく高い危険度 汚染水のベータ線
 東京電力福島第1原発事故で飛散した放射性物質の原子は不安定で、放射線を出しながら安定した別の種類の原子へと姿を変えていく。放射線はベータ線やガンマ線などの種類がある。
 汚染水問題で不安の種となったベータ線を出す放射性物質のうち半分程度はストロンチウム90で、体内に入ると骨に蓄積し、骨のがんや白血病を引き起こす恐れがあるとされる。このため、ガンマ線を出すセシウムが排尿で体外に出やすいのに比べ、内部被ばくではより危険度が高いとされる。外部被ばくに関しては、物質を透過する力が弱いため薄い金属板やプラスチック板などで遮蔽(しゃへい)できる。
 同原発で2月に汚染水約100トンが漏れた付近の空間線量は、ベータ線で毎時50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)を計測。東電は「作業員は防護服を着用し、作業時間も管理しており、健康上の問題はない」と説明しているが、作業員への影響を懸念する声もある。
(2014年3月7日 福島民友ニュース)



 

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