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燃料取り出しへ一歩 移送進む4号機、プール残る1115体

 東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに保管している燃料の取り出し作業は昨年11月に始まり、今月3日現在で使用済みと未使用の計418体を別棟の共用プール建屋に移送した。
 2011(平成23)年3月の東日本大震災後、水素爆発など重大な事故を起こした1〜4号機からの本格的な燃料取り出しは初めてで、炉心溶融(メルトダウン)を起こした1〜3号機の廃炉作業を占う試金石ともなる。
 4号機プールから別棟の共用プールへの燃料移送はこれまで計19回実施。燃料は一度に22体収納できる輸送容器(キャスク)を使い、4号機建屋から約100メートル離れた共用プールにトレーラーで運ぶ。移送した燃料418体の内訳は未使用22体、使用済み396体。プールに残る燃料は未使用180体、使用済み935体の1115体。
 今後も未使用より強い熱と放射線を出す使用済み核燃料の取り出しと移送が続く。東電は過去1200回以上に及ぶ燃料取り出しの実績に加え、「万全の対策を講じている」と安全性を強調してきた。しかし、2月末には建屋周辺での掘削工事の際に作業員が誤って地中の電源ケーブルを傷つけて4号機への電気供給が止まり、プールの冷却が約4時間半にわたり停止。燃料取り出し作業も中断した。
 損傷したケーブルは事故後に急きょ増設が進んだ設備の一つで、東電は位置関係を正確に把握できていなかった。今後、地中を調査し、埋設場所を地図化する方針。ただ、位置が分かっていない設備は相当数あるとみられ、東電は「全てを把握するのは現実的に困難。(県などから)再三にわたり指摘を受けているが、事前に危険性を想定した対策をあらためて徹底していくしかない」としている。

 東電、国は存廃判断いまだ示さず 福島第2原発・1〜4号機
 県や県議会が「県民の総意」とする県内の原発全10基の廃炉は、福島第1原発1〜6号機の廃炉が決まったものの、東京電力、国は第2原発1〜4号機の存廃の方向性をいまだに示せていない。
 県や原発周辺自治体など関係機関は、東電、国に対し、これまで再三にわたり第2原発の廃炉を強く要請してきた。立地町の楢葉、富岡両町議会も昨年12月に同原発の廃炉を求める意見書を採択している。しかし、東電はこれまで「国策民営の原子力政策に基づき取り組んできた経緯を踏まえて判断していく」と重ねて説明。「国のエネルギー政策」を盾に判断を拒み続けている。
 一方、国も「事業者が判断する」と繰り返し強調する。安倍晋三首相が福島第1原発5、6号機の廃炉を東電に要請した経緯から、第2原発も「国主導による廃炉の道筋が付いた」(県幹部)とみられていたが、存廃の判断は「東電、国の双方で責任をなすり合う」(同)という、こう着状態が続いている。
(2014年3月7日 福島民友ニュース)



 

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