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18歳以下の甲状腺がんは57人 「因果関係あるか調べて」

18歳以下の甲状腺がんは57人 「因果関係あるか調べて」

 県民健康調査で行っている原発事故発生当時18歳以下の県民を対象にした甲状腺検査では、受診した約29万6000人のうち、甲状腺がんと診断された人が6月30日現在で57人となった。手術で良性と確認された1人を合わせ104人が「がん、またはがんの疑い」と診断された。
 検査を行う福島医大が初めて示した県内4地域の10万人当たりのがんの発生率では、詳細検査が進んでいない会津を除き、避難区域となった双葉郡などの13市町村や、中通り、避難市町村などを除く浜通りの3地域は35人前後となった。検査結果を検証する県民健康調査検討委員会は、地域による大きな差はないとして「放射線の影響はみられない」との見解を示す。また、事故後4カ月間の外部被ばく線量を推計する基本調査の同日現在の結果によると、放射線業務従事者を除く42万1394人のうち、1ミリシーベルト未満が62%となっている。
 県民健康調査検討委員会の星北斗座長(県医師会常任理事)は、同調査で行う甲状腺検査について、あらためて目的の明確化に取り組む。甲状腺検査は「甲状腺への放射線の影響を観察、早期発見して子どもの健康を守る」を目的としたが、3年半を迎え「被ばくの影響があるか、ないか」に論点が集まっているからだ。
 甲状腺検査をめぐり、検討委には放射線影響の解明を優先すべきとの意見や、健康管理に専念すべきとの声があり、委員によって見解が分かれる。一部専門家からは甲状腺がんの過剰診断を懸念する声も上がる。
 検討委は8月の会合で、検査の目的について検討委としての見解をまとめ、明確化する方針を確認。検査の在り方や議論の進め方をあらためて検証する。
 「放射線への不安が消えた訳ではないが、放射線を気にするストレスや、運動不足による健康面の心配に関心が移っている」。福島市で2児を育てる女性(30)は原発事故から3年半となり、周囲の母親の被ばくへの意識の変化を感じ取る。ただ、甲状腺検査については「甲状腺がんは時間がたってから影響が分かるかもしれないという不安は消えない。因果関係があるかどうか調べてほしいし、継続してほしい」と望む。
 
 発生率は県外と同程度
 環境省が2012〜13年に青森、山梨、長崎の3県で計4365人の子どもを調べた甲状腺検査では、1人ががんと診断され、10万人当たりの発生率では22.9人となる。本県の発生率は6月30日現在で10万人当たり19.3人。3県調査は調べた人数は少ないが、同省は「福島とほぼ同じ結果になっている」として放射線の影響を否定している。
(2014年9月11日 福島民友ニュース)



 

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