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【避難市町村長に聞く】 伊沢双葉町長、馬場浪江町長

 原発事故で避難指示が出された双葉郡などの12市町村では、田村市都路地区と川内村の一部で避難指示が解除されたが、今も多くの住民が避難を続けている。震災、原発事故から丸4年を迎えようとしている中で、節目をいかに受け止め、これから復興にどのように取り組むのかなどを聞いた。

 【 伊沢史朗双葉町長 】県外の町民交流確保 

 ―住民避難は続いているが、震災から4年の節目をどう受け止めるか。
 「町長としてもちょうど任期の折り返しとなるが、節目という感覚はない。町民の受け止めは異なるだろうが、区域再編や学校再開、町外拠点の整備など(復興への動きが)以前よりも進んできたと感じている」

 ―町民は全国に避難している。絆の維持にいかに取り組むか。
 「県内では町民が交流する機会も多く、絆は保たれていると思うが、県外ではなかなか難しい。交流施設の整備やタブレット端末による情報発信などに取り組んできたが、これからは町民同士が直接会って交流する機会をいかに確保していくかが必要だ」

 ―町にとって苦渋の判断だったが、中間貯蔵施設への搬入が始まる。
 「先祖伝来の土地を失う人へ思いやりのある対応が政府にできるかどうか。迷惑施設をなぜ受け入れるのか、そこをきちんと考えてほしい」

 ―5年目の取り組みをどう進めていく。
 「目の前の課題に精いっぱい取り組んでいるが、課題は次々と出てくる。先行する被災自治体の良い部分はまねて課題を解決したい」


 【 馬場有浪江町長 】復興の可視化拍車を 

 ―震災から4年をどのように受け止めているか。

 「これまで経験したことのない放射能との闘いや全町避難で町民の絆が断たれた中、復興まちづくり計画の策定やタブレット端末の配布など、歩みは遅いが、ようやくここまで来たという思い。まだ道半ばだが、復興に向けて、ある程度の基準づくりはできたのではないかと思っている」

 ―町の現状と課題は。
 「町内の除染が遅れており今後加速化を進める。東京の港区に匹敵する広さの低線量地域を拠点に新たな町を創建していく」

 ―5年目に向けた決意と具体的な取り組みは。
 「双葉郡北部の復興拠点と位置付け、国の福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想と融合するまちづくりを提案していく。花き栽培を中心にICT(情報通信技術)を活用した新しい農業を創出、郡の復興を見据えてセメント、金属などの資機材リサイクルセンターを設け、資機材の供給拠点の形成などを進めていきたい」

 ―全国で避難生活を続ける町民に一言。
 「皆さんの希望と勇気が湧く施策を推進し、町内の復旧、復興の見える化にさらに拍車を掛けたい」

(2015年3月2日 福島民友ニュース)



 

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