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第45回衆議院議員選挙
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【 自民の衝撃 】
県政界の波紋−政権交代・衆院選09−
【 上 】

「解党的な出直し図る」


党勢回復へ険しい道のり

 「自民党の政策が国民に伝わらなかった。解党的な出直しを図る」。衆院選の惨敗から一夜明けた31日午前、福島市の自民党県連会館で開かれた県連役員会で、県連会長の吉野正芳は、再起への決意を語った。吉野の傍らに座る県連役員の県議はみな硬い表情を崩さず、敗戦のショックの大きさをうかがわせた。

 役員会に出席した県議の日焼けした顔が実質的に40日に及んだ選挙戦の激しさを物語った。県連は麻生内閣の支持率低迷など中央からの「逆風」を覚悟した上で選挙戦に臨んだ。商工や建設など長年の友好団体の引き締めなど、民主党を上回る組織戦を展開。県議を選対組織の中核に配置、市町村、郡にある総支部、支部票単位で票固めを図ったが、都市部を中心に無党派層の多くが民主に流れた。幹事長の斎藤健治は「民主党への風を素直に受け止めたい」と最大の敗因を認める。

大敗を喫した衆院選を総括、組織見直しなど党勢回復への方針を固めた自民党県連役員会=福島市、県連会館
 衆院選の結果、自民は野党に転落するが、県議会の最大会派は自民のままだ。国政と県政との間でねじれが生じる。斎藤は31日の役員会で「来年の参院選、再来年の県議選の対応をしっかりしたい」と声を振り絞ったが、自民の衆院議員が比例復活を果たした吉野のみという状況の中で、党勢回復の道のりは険しい。

 役員会では、吉野の会長続投を含む斎藤ら全役員の留任を了承した。今回の衆院選は結党以来初めて、県内の選挙区で議席を失う非常事態となったが、選挙の結果によって県連内で責任論や主導権争いがくすぶる状況にもない。ある県議は「ポスト争いをしている場合ではない。それこそ、県民に背を向けることになる」と県連内部の結束の必要性を強調する。

 党勢回復に向けて、県連は年内をめどに、選挙運動の最前線に立つ総支部や支部の組織見直しに着手する方針を固めた。「抜本的見直しで来年の参院選に備える」と斎藤はいう。県連役員の一人は、県連と地方組織、支持者との関係について「声は届いているが血が届いていない」と話す。政権を失うことで党の友好団体の支持離れが懸念される中、組織の立て直しが党勢回復に向けた大前提だ。

    ◇

 民主党が歴史的な大勝を収めた衆院選。県内でも「政権交代」の嵐が席巻した。今後の県政界に影響を及ぼすことは必至の情勢。衆院選の波紋を追った。

(文中敬称略)

−−− 2009年9月1日付〔福島民友新聞連載掲載〕 −−−
 
 

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