「被災者の身になって」 有権者、切実な思い
県議選が告示された10日、有権者からは「除染や補償などをしっかりとやってくれる候補者を」といった声が聞かれた。
いわき市の主婦花井弓乃さん(33)は「候補者が何を訴えているのかまだ分からない」とアピールを求める。放射線の影響を考え、1歳の次男が遊ぶのはもっぱら屋内に限られており、除染が早期に実現することを願う。同市の仮設住宅に住む楢葉町の男性(60)は「地元の県議に住民の声を吸い上げてもらい、帰還への取り組みをしっかりやってもらいたい」と期待を込めた。
南相馬市原町区の会社役員箱崎亮三さん(51)は「除染は妊婦や子ども世帯を最優先に取り組むべき。賠償についてもしっかり対応してほしい」と話した。須賀川市の会社員で藤沼湖被災者の会副会長を務める大森四郎さん(56)は「いまだ被災の補償、復旧の問題を抱えている自分たちにとって、被災者の身になって考え、行動してくれる候補者に1票を投じたい」と強調した。
(2011年11月11日 福島民友ニュース)
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