母の声、切実 「子どもの将来、助ける政治を」
16日投開票の衆院選。各政党、候補者は子育て施策を打ち出しているが、子どもを持つ親に、その声は届いているのだろうか。健康増進や学力向上など子どもが健やかに育つ環境整備を願う気持ちに加え、県内の親には原発事故による放射線の影響から子どもを守りたいという切実な思いがある。「放射線の不安のない福島を取り戻して」。母親たちは厳しい視線で選挙戦を見つめている。
「子どもが伸び伸びと遊べるような場所をもっと整えてほしい」。伊達市の主婦佐藤仁美さん(31)は、小学生の長男(10)と長女(7)、次男(2)の3きょうだいの母親。候補者には、子どもを取り巻く環境に「もっと目を向けてほしい」と訴え、「子育て環境を充実させるような候補者、政策に期待したい」と話す。昨年は放射線の影響を考慮し、他県の農作物や飲料水を買ったりと、子どもの飲食に気を使った。「一番の不安は子どもの将来。健康被害は出ないのだろうか」。原発事故以降、すっきりと心が晴れることはない。
(2012年12月13日 福島民友衆院選ニュース)
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