自民、県政で存在感 民主に大きな打撃
民主党が県内5選挙区全てを制した2009(平成21)年8月の前回選挙から3年余り、今回の小選挙区では自民党候補が4選挙区で勝利し、民主は1議席の獲得に終わった。有権者は今後の政権運営を自民に託す選択をした。民主出身の佐藤雄平知事はこれまでも「県民党」として政党色を薄める姿勢を取ってきたが、より自民との協調を迫られそうだ。
自民は県議会で、最大会派として既に主導権を握るが、今後は新政権とのパイプを強調することで、佐藤県政に存在感を高めるのは必至だ。党県連は新政権に被災県の本県の復興を最重点に求めていく方針で、復興関連の重要ポストへ県選出議員を登用する期待の声も上がっている。
一方、4選挙区で議席を失った民主のダメージは大きく、解党的出直しを迫られる。1、2区は離党者を出し、擁立作業が難航。擁立を断念した4区では、元衆院副議長渡部恒三氏の後援会への依存体質が浮き彫りとなり、5区では復興副大臣を務めた前職が政権への逆風を受け、比例で復活するのが精いっぱいだった。
二大政党に代わる新たな受け皿として台頭した第三極勢力は、県内で多数の候補を擁立したが準備不足は否めず、浸透しきれなかった。ただ4区では、維新候補が比例東北で復活当選し自民、民主以外の衆院議席を獲得、今後の県政界の勢力図に影響を与えそうだ。
(2012年12月17日 福島民友衆院選ニュース)
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