復興を実感させて 第2次安倍内閣発足で県民
「スピード感を持って復興に当たってほしい」。震災から2度目の新年を迎えようとしている中、政権を奪還した自民、公明両党の第2次安倍内閣が誕生した26日、復興が実感できない日々を送る県内の被災地からは、早期復興を切実に願う声が上がった。震災の実情を知る地元選出議員の起用で新政権への期待が高まる一方、被災地への配慮に欠ける発言をした議員が原発対策のトップとなり、政権交代による復興策の停滞に不安も募る。どのように被災地に向き合い、復興策を展開するか、新政権は試される。
本県選出の国会議員2人が入閣したことへの期待も大きい。津波で自宅を流され、いわき市の借り上げ住宅で暮らす同市の無職渡辺博之さん(72)は根本匠衆院議員の復興相就任を「本県出身議員が復興相就任はうれしい」と期待。浪江町民が避難する福島市の宮代仮設住宅自治会の佐藤優一郎会長(59)も「県内の実情を知る本県選出議員に期待している」と述べ「古里に帰れる日を待ち続けている。今日は希望の日になってほしい」と、テレビ中継される安倍首相を見つめた。
(2012年12月27日 福島民友衆院選ニュース)
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