自民党・安倍総裁と民主党・海江田代表が県内で第一声
衆院選が公示された2日、県内で第一声を上げた自民党総裁の安倍晋三首相と民主党の海江田万里代表。安倍首相は「道半ばの復興を加速させる」と政権の基本姿勢を強調。海江田代表は「総選挙は経済施策『アベノミクス』の失敗隠し」と対決姿勢を鮮明にした。
安倍首相・公営住宅整備急ぐ
安倍首相が第一声の地に選んだのは、津波被害を受けた相馬市の松川浦漁港。港の再建工事が本格化し、周囲に新たに建設された漁具倉庫が並ぶ風景を背に、政権交代後2年での復興加速をアピールしてみせた。
データを挙げて復興施策の効果を強調。原発事故被災者が「大変つらい思いをしている」と述べ、復興公営住宅の整備を急ぐ姿勢を示した。一方で原発政策への言及はなく、南相馬市の木幡富男さん(74)、ヨシ子さん(73)夫妻は「廃炉問題や除染対処への話がなかった」と不満を口にした。
最後は支援者から手渡されたマガレイの塩焼きを贈られ、かぶりつくしぐさを見せ、聴衆を沸かせた。
海江田代表・30年代に原発ゼロ
海江田代表は、双葉郡などから多くの避難住民を受け入れているいわき市のJRいわき駅前で第一声に臨み、原発再稼働を進める安倍政権を批判した。
「今の安倍政権はまるで事故がなかったかのような振る舞いだ」と拳を振り上げた。民主が公約に掲げる2030年代までの原発稼働ゼロを訴えた。熱弁を振るった約12分間のうち、原子力政策に割いたのは約2分30秒。福島市のJR福島駅前でも街頭演説したが、具体的な復興政策には踏み込まなかった。
(2014年12月3日 福島民友衆院選ニュース)
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