参院選が公示され、第一声の会場ではガンバローの掛け声とともに拳が突き上げられた＝４日午前９時５０分、福島市・駅前通り

　第２次安倍内閣発足後で初の大型国政選挙となる第２３回参院選が４日、公示された。衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」の行方が最大の焦点。
　改選数が２から１に削減された福島選挙区には、諸派の新人酒井秀光氏（４５）、民主党公認の現職金子恵美氏（４８）、社民党公認で生活の党推薦の新人遠藤陽子氏（６３）、諸派の新人杉内一成氏（８０）、自民党公認で公明党推薦の現職森雅子氏（４８）、共産党公認の新人岩渕友氏（３６）の６人が立候補。震災と原発事故からの復興施策や安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非を争点に、与野党が非改選を含めた過半数を懸けて対決する。投開票は２１日。

　21日投開票、復興策問う
　震災・原発事故被災地の本県には民主、自民、みどりの風３党の党首が入り、昨年１２月の衆院選と同様に全国注目の激戦初日となった。福島選挙区の６候補は、いずれも福島市で第一声を放った。
　酒井候補は、消費増税の中止や被災地減税の導入、国防の強化などを訴え、都市部の街頭演説を中心に遊説をスタートした。
　金子候補は、被災者の生活の安定と２０３０年代までの原発稼働ゼロを強調。地元伊達市など県北、県中地域で支持を呼び掛けた。
　遠藤候補は、脱原発と全原発廃炉、憲法改正反対を中心に訴え、浜通りや中通りなど避難者の多い地区から選挙遊説に臨んだ。
　杉内候補は、自ら立候補手続きを済ませた後、県庁前で第一声。消費増税反対やＴＰＰ参加反対、財政再建の必要性を強調した。
　森候補は、子育て支援充実や風評被害の払拭（ふっしょく）など実績をアピール。地元いわき市や郡山市、会津若松市など主要都市を一巡した。
　岩渕候補は、原発事故の収束と全面賠償を国と東電に迫ると主張。県北や相馬地域などで安倍政権への対決姿勢を鮮明にした。
（２０１３年７月５日　福島民友参院選ニュース）