与野党の対決色鮮明 6陣営、戦術の徹底図る
第23回参院選は12日、投開票の21日に向け選挙戦の折り返しを迎えた。福島選挙区(改選1)に立候補した6候補は参院勢力順に民主党の現職金子恵美候補(48)、自民党の現職森雅子候補(48)、共産党の新人岩渕友候補(36)、社民党の新人遠藤陽子候補(63)と、諸派の新人酒井秀光候補(45)、諸派の新人杉内一成候補(80)。各陣営は報道各社の世論調査情勢などを分析しながら前半戦の課題を整理、後半戦に向け都市部を中心に票の掘り起こしを急ぐ。
金子候補と陣営は地元県北と郡山市を重点に、党首来県に遊説と演説会を重ね、組織を引き締めてきた。後半戦に向け陣営幹部は「党本部と県連の政策に隔たりがある自民は県内原発の全基廃炉を実現できない」と対決軸を示し、非自民票を囲い込む戦略だ。
現職閣僚の森候補は閣議開催日以外は地元に入り、県内をほぼ一巡。陣営は「与党への追い風もあり、かつてない支持の広がりがある」と手応えを実感する。後半は友好団体の票固めを徹底し、地元いわき市など大票田を中心に無党派層への支持拡大を図る。
自共対決を前面に出してきた岩渕陣営は「支援者層以外にも政策が浸透し始めている」と前向きに受け止め、これまでの戦術を徹底させる。連休明けには党幹部の来県でテコ入れ、反自民票の受け皿を担う。無党派層に加え保守層への食い込みも視野に入れる。
遠藤陣営は今週末、党幹部を福島、郡山、喜多方の3市に招き、街頭演説や個人演説会を展開。原発の全基廃炉を訴え、自民との対決色を強めて存在感を際立たせる。「きめ細かく対話を重ね、政策を伝えることで票は掘り起こせる」と幹部は自信を見せる。
諸派の酒井陣営は、引き続き遊説を通じて、より多くの有権者に本県での復興免税導入など独自の復興策を浸透させたい考え。
独自の遊説手法を貫いてきた杉内陣営は、後半戦から遊説対象地区を拡大させる方針。消費増税の中止など政策を重点化し訴える。
(2013年7月12日 福島民友参院選ニュース)
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