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21日に投開票が行われた参院選福島選挙区。候補者6人が定数減に伴う初めての改選1議席を争った激戦は、現職閣僚で自民党現職の森雅子さん(48)に軍配が上がった。6年前にトップ当選した民主党現職の金子恵美さん(48)は無念の次点。「自共対決」を掲げた共産党新人の岩渕友さん(36)、被災者支援を旗印とした社民党新人の遠藤陽子さん(63)は力及ばず、諸派新人の酒井秀光さん(45)、杉内一成さん(80)は訴えが浸透しなかった。比例代表では、本県出身の候補者に吉報が届き、喜びに沸いた。
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森さん歓喜に沸く 「福島再生へ全力で働く」
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再選を果たし万歳する森氏(中央)。右は夫の三好豊氏=21日午後8時20分ごろ、いわき市の選挙事務所
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安倍内閣の少子化担当相として臨んだ自民党の森雅子さん。高い内閣支持率の追い風を受け、現職閣僚の実績を強調して着実に支持を広げ、1議席を争った激戦を制し再選を果たした。いわき市の選挙事務所には、午後7時ごろから選対幹部や県連役員らが次々と詰め掛け、吉報を待った。開票開始直後の午後8時すぎにテレビ各局が早々と「当確」を伝えると、事務所内は歓喜に沸いた。
祝福ムードに包まれながら事務所入りした森さんは「県民の皆さまに心からお礼を申し上げる。福島県の再生に向けて、全力で働くことを誓う」と決意を表明した。
閣議開催日以外は地元に入り、震災、原発事故の避難者が暮らす仮設住宅も含め県内を2巡。県連と友好団体の支援を受けた組織戦を繰り広げた。遊説中も交流サイト「フェイスブック」に小まめに投稿するなどネット選挙も精力的に展開、県内全域から支持を得た。
(2013年7月22日 福島民友参院選ニュース) |
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佐藤さん早々“当確” 「東北の復興に結果を」
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支持者らと万歳三唱で喜びを爆発させる佐藤さん=21日午後8時10分ごろ、東京の選挙事務所
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自民党比例代表の現職で防衛政務官の佐藤正久さん(52)=福島市出身=は防衛省に近い東京・市ケ谷の選挙事務所に入り、開票の行方を支持者と見守った。テレビ速報で「再選確実」の吉報が届くと、支持者らと喜び合った。
「ヒゲの隊長」として自衛隊の顔だった佐藤さんが国政に転じた、2007(平成19)年の初当選から6年。2期目の挑戦は、東日本大震災や尖閣諸島をめぐる中国との関係悪化など、自衛隊の役割や国防の在り方、改憲が大きく焦点化される中での戦いだった。佐藤さんは「皆さんの暮らし、命、主権、領土を守るため命懸けで戦う」と、全国各地を飛び回って有権者に訴えた。
選挙事務所では、「東北の復興に結果を出したい」と決意を語り、支持者らに感謝の言葉を掛けながら固く握手を交わした。
(2013年7月22日 福島民友参院選ニュース) |
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若松さん国政復帰 「景気立て直す」と決意
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初当選を果たし、国政への決意を語る若松さん=21日午後8時35分ごろ、郡山市の党県本部事務所
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参院初当選を勝ち取り、地元からの国政復帰を果たした公明党比例代表新人で元総務副大臣の若松謙維さん(57)=石川町出身。郡山市の党県本部事務所に「当確」の知らせが届くと、詰め掛けた幹部や支持者が吉報に喜びの輪を広げた。
衆院議員を3期務めたが、その後3度の衆院選で苦杯をなめ、参院にくら替えしての挑戦だった。国会議員としての経験と実績を前面に押し出し、北海道、東北地区の重点候補として各地を飛び回り票の掘り起こしを図り、再び国政への道を開いた。
党の関係者や支持者と万歳三唱で当選を祝った若松さんは「何としても福島、そして東日本大震災の復興を早め、日本の景気をしっかりと立て直す。期待に応えられるよう全力で戦っていく」と決意を述べた。
(2013年7月22日 福島民友参院選ニュース) |
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山口さん参院で初 「安全社会へ最善医療」
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当選確実の一報に支持者から花束を受ける山口さん=22日午前2時45分ごろ、東京の選挙事務所
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みんなの党比例代表の山口和之さん(57)=福島市出身=は衆院議員からのくら替え出馬で初当選を飾った。東京の選挙事務所で「誰でもどこでも最善の医療が受けられる安全社会の構築のために力を尽くす」と決意を新たにした。
2009(平成21)年の衆院選は民主党から比例東北に立候補し、政権交代の「風」を受けて初当選。しかし、昨年11月の衆院解散で失職後、「政策実現」を理由に同党を離れ、みんなの党に移った。
参院選初挑戦となった選挙戦。日本理学療法士協会の支援などを受けて全国を巡った。当選確実の一報が流れると、事務所内は大きな拍手に包まれた。山口さんは「高齢化社会を乗り切るための若い力を結集できた。復興の未来が日本の未来。医療、介護、福祉を世界に誇れる分野にしたい」と力強く語った。
(2013年7月22日 福島民友参院選ニュース) |