双葉町政運営の争点失う 無投票一転、選挙戦
24日に告示され、定数8に対し9人が立候補、選挙戦に突入した双葉町議選。東日本大震災後の井戸川克隆町長の町政運営をめぐり、対立の溝を深めていた議会は昨年12月議会で、井戸川町長の不信任案を全会一致で可決した。井戸川町長は対抗策として、議会を解散、町議選となった。
選挙後、新たに構成された町議会が井戸川町長の不信任案を昨年に続き可決すれば、井戸川町長が自動的に失職することから、今回の選挙は井戸川町政の継続の是非が最大の争点となるはずだった。
告示前に立候補の意思を示していたのは前職8人のみ。無投票になる可能性もあったが、状況は一転した。前職が水面下で議会から町長選立候補者を一本化する動きを見せていたことに、元職1人が「解散された前職だけで議会を構成するのはおかしい。(新たな議員を)町民に考えて選んでもらうのがいい」などと、異を唱えて急きょ、立候補を届け出たことで選挙戦となった。
井戸川町長が23日、辞職を表明したことを受け、大きな争点が失われた選挙戦だが、中間貯蔵施設や警戒区域の再編など町には課題が山積している。今後の町政を左右する選挙に、町民は投票でどういう結論を導くのか、注目の選挙戦が幕を開けた。
(2013年1月25日 福島民友・県内選挙ニュース)
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