広野町長選・終盤の情勢
任期満了に伴う広野町長選は22日、最終盤の戦いに入った。届け出順にいずれも無所属で、新人の前町議遠藤智候補(52)、現職の山田基星候補(65)=2期=は、今も約8割の町民が避難生活を続ける中で、町内外に散らばった有権者から支持を得ようと奔走、激しい競り合いを展開している。
8年ぶりの選挙戦を繰り広げる両候補はともに町内全域に加え、住民の多くが避難するいわき市の仮設住宅を細かく回る。
遠藤候補は若さを強みに町政の転換を訴える。町民の意見を反映した町づくりを主張し、安心な生活環境整備や雇用確保などを掲げる。遊説に力を注いで精力的に仮設住宅に足を運び、避難住民の声に耳を傾ける。草の根運動で各年代への浸透を目指す。
山田候補は2期8年で培った国、県とのパイプを強調。町内外の有権者の元を訪ね、軌道に乗り始めた復興計画の推進や産業振興、教育充実などを示し、町政継続を訴える。震災で初当選した8年前と状況が一変し地盤だけでなく、新たな票の掘り起こしも進める。
前回の投票率は88.5%。今回は避難中の有権者が多く不透明な部分も多いが、両陣営とも80%以上の投票率を見込み、支持獲得への動きを強めている。
(2013年11月22日 福島民友・県内選挙ニュース)
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