「西郷村長選」終盤の情勢 2陣営、舌戦繰り広げ
任期満了に伴う西郷村長選は3月2日の投票日まであと2日に迫り、終盤の戦いに入った。いずれも無所属で現職の佐藤正博候補(66)=3期、新人で前村議の鈴木勝久候補(55)が村内全域で舌戦を繰り広げ、放射線対策や教育の充実、雇用確保策などを中心に支持を呼び掛けている。
佐藤候補は村内全戸除染の早期実現や奨学金制度の充実など、安全・安心な子育て支援を主要施策に掲げた。新幹線や高速道路など交通の利便性を生かして最先端産業を誘致するとし、雇用確保と地域活性化に弾みをつけたい考えだ。
鈴木候補は選対本部長を置かない戦術。住宅や通学路を最優先に除染し、子ども診療所創設など安全で安心な生活に向けた施策を訴えている。独居高齢者宅への灯油代補助など福祉拡充も主張し、支持拡大を目指している。
村は昨年7月に住民基本台帳人口が初めて2万人を突破し、除染のさらなる加速化や住民の内部被ばく検査、食品の放射性物質検査の徹底などが求められている。
両陣営とも掲げる公約に共通点が多い中で、村民の細やかなニーズをいかに捉えられるかが焦点となりそうだ。
(2014年2月28日 福島民友・県内選挙ニュース)
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