佐藤雄平知事（６６）の任期が１１月１１日の満了まで５カ月を切り、民主党県連は一両日中にも佐藤氏に立候補の意向を確認することが１２日、分かった。ただ周辺では、佐藤氏は復興に全力を傾注する姿勢を強調、１７日開会の６月定例県議会での意思表示を回避し、８月以降になるとの見方が強い。対決姿勢を鮮明にする民主、自民党県連は佐藤氏の進退を見極めながら、候補者擁立の時期を探る水面下の駆け引きが激化している。
　関係者によると、民主は６月県議会を前に佐藤氏の立候補意思を確認することで、社民党県連、連合福島、無所属県議による４者の枠組みで共闘態勢の構築に向けた準備を加速させたい考え。２０１０年の前回は、佐藤氏が６月県議会で再選出馬を表明した。
　佐藤氏の表明が８月以降になるとみる要因については、最大の県政課題となっている中間貯蔵施設の建設受け入れの是非をめぐり、佐藤氏が慎重に判断する姿勢を示していることが挙げられる。県が重点施策に掲げる医療関連産業分野でも独ノルトライン＝ベストファーレン州と、８月下旬にも連携協定を締結する方向で調整され、同州側が佐藤知事の訪独を要請していることもあるとみられる。
　佐藤氏が６月県議会で進退を表明した場合「各党で選挙戦への関心ばかりが高まり、復興施策の停滞が懸念される。佐藤氏は県政の課題に一区切りが付くまで態度を表明しないのでは」と民主県連幹部はみる。
（２０１４年６月１３日　福島民友・県内選挙ニュース）