１０月の知事選に関して、菅義偉官房長官と自民党の河村建夫選対委員長が「与野党相乗りを検討する」との考えで一致したという一報が４日、自民、民主の両県連幹部の耳に届いたが、いずれも動揺した様子は見せなかった。
　県庁で午後１時からの代表者会議を終えた自民党県連の杉山純一幹事長は記者団に囲まれながら「聞いていない。これから確認する」と述べ、平静を装った。
　独自候補擁立を目指す中で、降って湧いた相乗り論。記者から現職の佐藤雄平氏（６６）への相乗りについて「難しいか」と聞かれたが「そう思っている」と否定的な姿勢を崩さなかった。
　一方、民主党県連の亀岡義尚幹事長は「コメントは控えたい」としたが、同県連は「中央の対立構図を福島に持ち込むべきではないと一貫して主張してきた。『オール福島』で推せる候補を考えたい」と余裕すら感じさせた。県連は「佐藤氏が出処進退を明らかにするまでは動かない」と佐藤氏の意向を尊重する構えだ。
　共産党は、みんなで新しい県政をつくる会として独自候補擁立や他党候補との相乗りも含めて検討しているが、久保田仁県委員長は「安倍政権に対してきちんとものを言える人でなければならない」と話す。条件次第では「オール福島」の構図となる可能性もある。
（２０１４年８月５日　福島民友・県内選挙ニュース）