自民党の茂木敏充選対委員長は５日、党県連の岩城光英会長や杉山純一幹事長らと党本部で会い、知事選の対応について協議した。茂木氏は民主党との相乗りを模索するよう要請して、岩城氏らは持ち帰った。来週にも再協議する見通しだ。
　党本部は原発事故が起きた本県での知事選結果が今後の原発再稼働や復興政策に影響しかねないため、相乗りで敗北回避を狙っている。現職の佐藤雄平氏の後継候補として有力な副知事の内堀雅雄氏（５０）を念頭に置いている。
　協議は非公開で行われた。岩城氏らは県連が擁立した元日銀福島支店長の鉢村健氏（５５）＝福島市＝への推薦を早急に決定するようあらためて要請した。岩城会長によると、茂木氏は推薦の条件として「幅広く県民の支援を受けられる枠組みづくり」を提示し、回答を保留した。
　茂木氏への要請に先立ち県連は同日、福島市で６日に予定していた鉢村氏の選挙事務所開きの延期を決めた。杉山幹事長によると、延期は茂木氏の指示を受けた対応。県連は延期の理由について「党本部から推薦を得るための環境づくりに時間を要する」とし、実施のめどは立っていない。
　鉢村氏は福島民友新聞社の取材に「気持ちは何もぶれていない。幅広く意見を聞き、県民党を目指していく」と強調した。
（２０１４年９月６日　福島民友・県内選挙ニュース）