“3連敗”避けたい自民党本部 県連との深い溝埋まらず
知事選告示まで1カ月に迫った9日。「まず目が向いているのは福島だ。ある程度見通しがつけば沖縄も決断する」。自民党の谷垣禎一幹事長は役員会後の会見で、沖縄県知事選の対応について本県知事選を引き合いに出し、新執行部にとっての重要性を強調した。
県連が独自候補として擁立した元日銀福島支店長の鉢村健氏(55)への推薦をめぐり、滋賀、本県、沖縄の知事選3連敗を避けたい党本部が与野党相乗りを県連に促し、深い溝が表面化。茂木敏充選対委員長は、幅広い県民の支援を得られる枠組みを整えるよう県連側に「宿題」を課しており、この日が回答期限だった。
「推薦を重ねてお願いした」。約30分の会談を終えた岩城光英県連会長と杉山純一幹事長は険しい表情を崩さず、記者の質問にも言葉少な。鉢村氏支援の枠組みについては「相手があり、申し上げられない」と足早に車に乗った。
茂木氏は、現職知事の佐藤雄平氏の不出馬表明を理由に挙げ「さまざまな動きがある。早急に方針を決定したい」と述べ、幹事長室に駆け込んだ。
相乗り候補として有力視される副知事の内堀雅雄氏(50)については茂木氏、県連幹部ともに「会談で名前は上がらなかった」と口をそろえるが、党本部は既にこの時点で内堀氏支援の方向で最終調整に入っていたとみられる。
(2014年9月10日 福島民友・県内選挙ニュース)
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