各候補、知名度アップに躍起 知事選、初の選挙サンデー
新人6人による第20回知事選は12日、告示後最初の日曜日を迎えた。前副知事の内堀雅雄(50)、前双葉町長の井戸川克隆(68)、牧師の五十嵐義隆(36)、医師の熊坂義裕(62)、コンビニ店長の伊関明子(59)、会社役員の金子芳尚(58)の各候補は祭りや大型商業施設など大勢の有権者が集まる場所を精力的に回り、知名度アップを狙った。
ただ有権者からは「知事選に関心はあるが、投票を判断するための政策が見えてこない」と厳しい声も聞こえる。知名度とともに政策の浸透が支持拡大の条件となりそうだ。
この連休を好機ととらえ、大票田の都市部を中心に遊説する陣営が目立った。遊説先では「風評被害の払拭(ふっしょく)に力を入れてほしい」「情報発信力のある強い知事が必要」と声が上がったが、支援者以外の県民の反応は総じて薄かった。
ある候補者があいさつ回りで訪れた、にぎわいを見せる祭り会場。福島市の主婦橋本千裕さん(28)は候補者を遠巻きに眺め「いかに県民に近く、寄り添ってくれる人なのかを判断して選びたい」と話すにとどめた。
内堀候補は郡山市での遊説に時間を費やし、ショッピングセンターなどでの街頭演説で支持を訴えた。聴衆から、内堀候補が自らの愛称として打ち出す「ウッチー」の声がかかると「ありがとうございます」と満面の笑みで応えた。
熊坂候補は福島市内を回り、有権者へのあいさつに力点を置いた。最後に訪れた中心市街地での神社の祭礼では人混みをかき分けながら「熱気がすごいね。こちらもこれから」と話し、陣営が課題とする名前の浸透に意欲を燃やした。
井戸川候補は白河、須賀川両市を中心に遊説を繰り広げた。五十嵐候補はいわき市や広野町、相馬地方を訪れ、伊関、金子両候補は郡山市などを巡り、広がりを図った。
(2014年10月13日 福島民友・県内選挙ニュース)
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