『ねないこだれだ』や『いやだいやだ』『あーんあん』などの絵本で知られる絵本作家のせなけいこさんが28日、亡くなったことがわかった。92歳。ネットには読者からのかなしみの声が多数寄せられている。
【写真】『ねないこだれだ』作者・せなけいこさん
『ねないこだれだ』は、夜9時を過ぎてもなかなか寝ない子どもを“おばけの世界に連れていく”物語。独特のイラストとせりふで描かれる世界観に、多くの子どもが引き込まれた。
せなさんの訃報にXでは「ハッピーエンドじゃない名作絵本ですね」「あの当時『子どもは早く寝るもの』と教えられ 幼心に、おっかなかった記憶」「病院の待合室には必ずと言っていい位にあった本 何世代ものお子達が見たのか」「ショックです…就園前の子育てサークルによく立ち寄って読み聞かせしてくださった思い出があります」とかなしみの声が続出。「自分も子どもも楽しませてもらいました」「子どもたちがお世話になりました」と感謝のコメントで溢れている。
せなさんは、1931年12月3日、東京都生まれ。武井武雄氏に師事して絵を学ぶ。69年、貼り絵による独特の技法を駆使した「いやだいやだ」の4冊シリーズで絵本作家デビュー。70年『いやだいやだの絵本』(4冊セット)で第17回サンケイ児童出版文化賞を受賞。その後も、「あーんあんの絵本」シリーズ(福音館書店)、『おばけのてんぷら』『めがねうさぎ』(ポプラ社)など多数の絵本を描く。2016年に半生を振り返り語った『ねないこはわたし』(文藝春秋)を発売した。
なお69年発売『ねないこだれだ』は28日現在214刷で、累計発行部数は351万5000部、69年『いやだいやだ』は152刷で152万5000部、72年『あーんあん』は121刷で132万2000部を記録している。
『ねないこだれだ』作者訃報に悲しみの声 “おばけの世界に連れていく”世界観に「おっかなかった記憶」「何世代ものお子達が見たのか」
2024/10/28 13:31
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