映画『プラトーン』(1986年)と『7月4日に生まれて』(1989年)で2度のアカデミー賞監督賞を受賞したオリバー・ストーン監督によるドキュメンタリー『未来への警鐘 原発を問う』(原題:NUCLEAR NOW)が、8月1日より東京・池袋シネマ・ロサやアップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される(配給:NEGA)。なお、DVDやBlu-ray、配信の予定はない。
【動画】ドキュメンタリー映画『未来への警鐘 原発を問う』予告編
本作は、気候変動に取り組む米国の科学者ジョシュア・S・ゴールドスタインの著書『明るい未来』をベースに、オリバー・ストーン自ら原子力発電所などに出向いて取材し、今、人類が選ぶべきエネルギーとは何かを模索したドキュメンタリー。2022年に「ベネチア国際映画祭」で上映され、CICT-UNESCOエンリコ・フルキョーニ賞を受賞した。
2017年、トランプ大統領(当時)はアメリカをパリ気候協定から脱退させ、気候変動をでっち上げだとしたが、多くの人々は、再生可能エネルギーという形のクリーンエネルギーを選んだ。再エネへの世界の投資はおよそ3兆ドルに達し、太陽光は8割、風力は5割コストが下がった。だが、多大な努力と期待にもかかわらず、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、30年以内に炭素排出をほぼ100%カットしなければ、2050年までに生態系と経済に深刻な被害が及ぶと示した。
途上国では急速な電力需要の増加に対応するため、コストやスピード面で導入しやすい石炭火力に頼っている。本作では、石炭によって毎年50万人が命を失い、がんや呼吸器疾患などの健康被害が広がる実態を告発する。2050年には現在の2~4倍のクリーン電力が必要とされる一方、再生可能エネルギーだけではそのギャップを埋められない現状を取材から浮き彫りにする。
さらに、福島やチェルノブイリの原発事故、広島・長崎の原爆被害といった原子力の負の歴史にも触れつつ、石油・ガス業界によるネガティブキャンペーンが原発への恐怖を助長してきた側面を指摘。ストーン監督は、「気候変動とエネルギー貧困に直面する今、原子力は未来への“選択肢”となるか」という問いを世界に投げかける。
監督本人は次のように語っている。
「気候変動は、私たちにグローバルな共同体として、エネルギーを生み出す方法を新たに見直すことを強く迫っています。では、二酸化炭素やメタンといった温室効果ガス、そして多くの国々で使われている石炭を大幅に削減しながら、何十億もの人々を貧困から救うにはどうすればよいのでしょう?風力や太陽光発電のような“再生可能エネルギー”は確かにこの移行に貢献しますが、天気や地形によって制限されます。私たちは転換すべきです――それも、早急に。人類が貧困から繁栄へと向かい、科学の力でますます高まるエネルギー需要を克服していく軌跡は、私の考えでは、現代における最も素晴らしい物語です」(パンフレットからの抜粋)
■現時点で決まっている上映館
北海道:サツゲキ(9月5日~)
青森県:青森松竹アムゼ(9月12日~)
東京都:池袋シネマ・ロサ(8月1日~)
東京都:アップリンク吉祥寺(8月1日~)
神奈川県:シネマジャック&ベティ(8月1日~)
神奈川県:あつぎのえいがかんkiki(8月29日~)
栃木県:小山シネマロブレ(8月1日~)
栃木県:宇都宮ヒカリ座(近日公開)
新潟県:シネ・ウインド(近日公開)
石川県:ユナイテッドシネマ金沢(8月1日~)
富山県:ほとり座(近日公開)
長野県:上田映劇(10月31日~)
愛知県:ミッドランドスクエアシネマ(8月1日~)
奈良県:ユナイテッドシネマ橿原(8月1日~)
大阪府:テアトル梅田(8月1日~)
京都府:アップリンク京都(8月1日~)
兵庫県:シネ・リーブル神戸(8月1日~)
兵庫県:洲本オリオン(8月29日~)
岡山県:シネマ・クレール(8月22日~)
熊本県:Denkikan(近日公開)
宮崎県:宮崎キネマ館(9月19日~)
沖縄県:桜坂劇場(近日公開)
気候変動、エネルギー危機…原子力を“選択肢”として問い直すドキュメンタリー公開へ
2025/07/20 14:42
- 映画
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