「Fukushima50」リレーメッセージ(7)安田成美さん

 
 やすだ・なるみ  東京都出身。ドラマ「同・級・生」「素顔のままで」で人気を博し、アニメ映画「風の谷のナウシカ」のイメージソングもヒット。映画では「バカヤロー!私、怒ってます」「マリリンに逢いたい」「大河の一滴」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を2度受賞している。

 極限状態の現場にも「お母さん」のような存在の人が実際にいたと伺い、私もこの作品の中で母的存在が求められると思いました。

 私は撮影の後半から参加したので、監督もほかの役者の皆さんもすっかり世界観が出来上がった状況でした。戦場のような生死が懸かった想像を絶する現場で女性がどのように動くか。現場の緊張感に触れながら想像力とテンションを高め、何とか必死についていきました。

 実物を再現したセットやコンピューターグラフィックス(CG)も駆使し、作品に関わったみんなが力を合わせ、リアルを追求して製作したことが何より印象的ですね。原発事故当時、私たちがテレビで見ていた映像の裏ではあのような出来事が起きていたんだと改めて思い知らされました。

 福島の皆さんはいろいろなものを背負い、今も懸命に闘っていると思います。廃炉の実現は、現場で働く人たちにお願いするしかなく、本当に頭が下がる思いです。私には少しでも後世に残す活動や多くの人たちに知ってもらう活動しかできませんが、一日も早い福島の復興を願っています。

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