【平成5年】会津大開学 時代の最先端に挑戦!宇宙・AI研究で世界へ
会津大学が日本初のコンピュータ理工学専門の大学として開学したのは1993(平成5)年4月。基本ソフト「ウィンドウズ95」の登場で爆発的なパソコンブームが到来する2年前だ。
「会津を『日本のシリコンバレー』にしたい。世界に通用する大学にしたいという強い思いがあった」。初代学長を務めた国井利泰さん(81)は開学当時に抱いた思いを明かす。世界に通じる大学を目指すため、公募で国際色豊かな教授陣をそろえた。開学時に採用した教員82人のうち、48人が外国人という、日本では例のない教員組織を実現。その国際性は、英教育専門誌が発表する「世界大学ランキング」でも高く評価されている。
建学の理念にもこだわった。外国人教員からも強い共感を得た理念は「to Advance Knowledge for Humanity(人類の平和と繁栄に貢献する発明・発見を行う)」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさ2プロジェクトへの参加や、人工知能(AI)の研究を専門的に進める新組織「AIセンター」の設置など、時代の最先端を進もうとする挑戦の中に開学の理念が息づいている。
歴史的に教育熱心な風土を持つ会津にとって、大学の設立は悲願だった。「福島の復興や発展には会津大の技術が不可欠。地域と結び付いた、世界一の大学を目指してほしい」。国井さんは、いつまでも変わらない地域の期待を代弁する。
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会津大 1988(昭和63)年に大学構想の議論がスタート、89(平成元)年に会津地域大学整備連絡調整会議を設置した。92年に文部省(当時)に設置認可申請書を提出、同年12月に認可された。
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【平成5年の出来事】
3月・福島空港が開港
4月・全国初のコンピューター単科大学・会津大が開学
・全日制で全国初の単位制高校・いわき光洋高が開校
10月・水稲の平均作況指数が64(著しい不良)に。異常気象で戦後最悪の冷害に
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