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 二千円札はどこへ 
 
  今も発行され続け、流通

 本日から隔週で拙稿を掲載させていただくことになった。福島県経済に限らず、日銀支店長としての職務を通して感じたことを幅広く取り上げ、分かりやすく、できれば多少なりとも面白おかしく解説してみたい。
 よく「二千円札はまだ発行されているの?」との質問をちょうだいする。確かに福島の街中で二千円札でお釣りを渡されたことは一度もない。対応済みの自販機を見掛けたこともない。
 でも二千円札は間違いなく発行され続けている。本年度も製造は見送りとなったが、福島支店にも若干の在庫があり、金融機関からの求めがあれば喜んでお渡ししている。私自身、会合の会費などにできるだけ利用し、流通拡大に努めている。受け取った方も、物珍しさから自分のお金と交換して財布にしまい込む。受けは決して悪くない。
 当地の話ではないが、金融機関の店頭で両替を求めたら、日銀が発行してくれないから対応できないと断られたとか、お店で受け取りを渋られたという寂しい話も聞く。でも、日銀は発行を続けているし、お札には強制通用力なるものがあって、渋られても店頭で黙って置いてくればよい。
 もっとも、自販機が対応していないなど、使い勝手が悪いことは事実。ただ、皆さんが利用しない限り対応も進まないわけで、まさに「鶏と卵」の関係。当コラムの読者が両替を求め、福島県内だけなぜか二千円札の発行が増えていくという事態を、ひそかに、あまり期待せずに待ち望んでいる。


けいざい散歩


2012年4月30日付
福島民友新聞に掲載

 

 

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