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 六魂祭の福島開催 
 
  誘客 仙台上回る気概で

 東北六魂祭の福島開催が正式に決定された。「八重の桜」効果に期待が膨らむ当地の観光にまた一つ明るい話題が増えたわけで、その効果に大いに期待したい。
 ただ、やや懸念されるのは関係者から聞かれるのが警備や安全面の話題ばかりということだ。イベントの主催者として無理からぬところではあるが、安全面に配慮するあまり、祭りの規模自体を抑制するといった発想になるとすれば本末転倒だ。元気な福島をアピールする絶好の機会であり、盛岡の24万人はもちろん、仙台(昨年)の37万人も上回るくらいの気概で効果的な時期を選んで盛大に開催されることを期待したい。
 また、県内の主要な祭りを福島に集めるだけではなく、県外客に福島市以外の観光地に足を運ばせる仕掛けづくりも重要だ。大量の県外客を「面」(福島県)で受け止め、「点」(福島市)への集中を分散できれば、混乱回避の難しさも少しは軽減できるのではなかろうか。
 例えば六魂祭当日は福島市内の温泉地に宿泊していただき、翌日は会津や裏磐梯、いわきに出向いてもらう。そんな発想で交通手段や割引制度に工夫を凝らす。磐越線には終日SLを走らせ、帰りはSLで郡山へ戻っていただく。こんなプランなら福島県の魅力を十分に堪能してもらえるのではないか。

◇おことわり 12日付朝刊は休みのため、今回は11日に掲載しました。

けいざい散歩


2012年11月11日付
福島民友新聞に掲載

 

 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29

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