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 父宅に不審電話 
 
  身近に及ぶ詐欺の脅威

 先日、千葉に住む父から東京の私の留守宅に電話があり、「俺のところにミツル(私の名前です)を名乗る不審電話があったぞ」。父によれば、偽の私は携帯電話を替えたので新しい電話番号を伝えると切り出し、未公開株の取引に失敗し、サラ金からの借金500万円が返済できないでいると泣き付いたそうだ。ちなみに日銀職員は未公開株の取引は内規で禁止。私の勤務先までは調査が行き届いていなかったのだろう。
 幸いにして話の不自然さに気が付いた父は、「声がおかしいぞ、風邪でもひいたのか?」「そんな息子に育てた覚えはない!」とやり返す。揚げ句の果てに、「おまえ自身が面前で頭を垂れて頼むなら、助けてやらんわけでもない」と行き過ぎた芝居まで演じたらしい。実はこの父、長年、高校の教師を務め、ふがいない若者には説教調になる。
 その後も何度か偽の私からの電話があったが、ついに「本人」は現れることなく、連絡は途絶えたという。身内としては一安心だが、父との関係がもう少し疎遠になっていたらと思うとぞっとする。詐欺の脅威が身近に及んできていることにあらためて驚かされた。
 今、県内では太陽光発電をネタにしたもうけ話や、賠償金の振込専用口座を某銀行に新設するよう促す不審なビラなどが出回っている。ご用心いただきたい。


けいざい散歩


2012年11月26日付
福島民友新聞に掲載

 

 

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