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 五千円のピン札不足 
 
  新年度は3.8億枚を製造

 先日、一般の方から「五千円の”ピン札”が手に入らない」との苦情をいただいた。無理もない。製造量自体が少なく、金融機関への割当量もたかが知れているからだ。
 お札を発行する日銀の立場から見ると、使い古され、実用に適さなくなった分だけ、ピン札に切り替えるわけだから、製造量が少ないということは世の中の利用ニーズが乏しいことと表裏の関係にある。ただ五千円札の場合、祝事に利用されることが多いためか、流通量の割にピン札需要が多いらしい。この需要を満たすには、どんどんピン札を発行して、日銀に戻った折り目のついたお札は片っ端からお払い箱にすればいいが、そうもいかない。お札は国立印刷局から1枚15円ほどで調達している消耗品。公的機関の予算の使い方をチェックする会計検査院の目には、無駄遣いと映る可能性もある。
 もっとも、新年度はこのピン五千円札不足、多少は改善されるはず。最近はなぜか全国的に五千円札の流通量が増え、新年度は近年実績の7割増に当たる3.8億枚を製造してもらう予定だからだ。
 ピン五千円札の需要をいくばくか二千円札で代替していただくことも期待したい。幸か不幸か二千円札は銀行の窓口で普通に受け取っても、多くはピン札同様の美しさが保たれている。 


けいざい散歩


2013年2月18日付
福島民友新聞に掲載

 

 

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