「朝ドラ・エール」放送一時休止へ 新型コロナ影響で撮影中断

 

 NHKは15日、福島市出身の作曲家古関裕而と妻金子(きんこ)がモデルの連続テレビ小説「エール」と、大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の放送を6月に一時休止すると発表した。再開時期は未定。両番組枠とも長期にわたる放送休止は初めて。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、NHKは4月1日から両番組の撮影を見合わせている。

 NHKによると、「エール」は6月29日から、「麒麟がくる」は同14日から放送を休止する。放送再開は今後の収録再開の状況を見ながら決めるという。関係者によると、休止中は特別編に差し替えるなどの案が浮上している。今秋放送予定の連続テレビ小説「おちょやん」の撮影も見合わせている。

 古関夫妻の長男正裕さん(73)=東京都=は、「エール」の一時休止について「新型コロナの影響なので仕方がない」と残念がる。劇中の舞台は東京に移り、18日から始まる第8週ではいよいよ主人公の活躍が描かれる。正裕さんは「ドラマを毎日おもしろく見ている。収録再開後もしっかりと描いてもらいたい」と語った。

 福島市の木幡浩市長は「放送が再開され、新型コロナを乗り越えようとする福島と全国の人々に『エール』を送ってくれることを願う」とコメントした。