古関裕而「特設コーナー」設置 福島・西沢書店、書籍やグッズ

 
古関裕而の書籍やグッズを取りそろえた特設コーナー

 福島市出身の作曲家古関裕而がモデルとなっているNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」の放送を受け、同市大町の西沢書店大町店は、古関の書籍やグッズを取りそろえた特設コーナーを設置している。古関や朝ドラが注目を集める中、地元の書店として「古関裕而のまち」をPRしている。

 特設コーナーには、昭和歌謡史を踏まえた専門的な本や、子どもにも分かりやすい漫画など約20種類が並ぶ。

 現在の売れ筋は古関の自伝「鐘よ鳴り響け」の文庫本。このほか一筆箋やメモ帳など古関グッズもある。店内では「栄冠は君に輝く」などの古関メロディーがBGMとして流れている。

 同店は古関の生家の呉服店「喜多三」跡地の近くに所在。古関の生誕年と同じ1909(明治42)年創業というつながりもある。同店の星裕子主任(56)は「古関さんをとても身近に感じている。古関さんへの『エール』はどこにも負けない」と笑顔を見せた。

 朝ドラ関連本の先駆けは、昨年11月に出版された「古関裕而 流行作曲家と激動の昭和」(中公新書)。著者は「エール」の風俗考証を務めている刑部芳則氏(42)=日大商学部准教授。刑部氏は朝ドラや本を通じて古関に注目が集まっていることを喜び「若い人に古関メロディーが歌い継がれるきっかけになれば」と語った。