「古関のまち」着々 9月からメロディーバス、特別マンホール設置
福島市出身の作曲家古関裕而夫妻をモデルとしたNHK朝ドラ「エール」の放送再開を間近に控え、古関を生かした同市のまちづくりが新たな段階に入る。市は27日、古関メロディーを車内外に流しながら走るメロディーバスの運行など三つの企画を9月1日から始めると発表した。新型コロナウイルスの影響が続く中、関係者は、古関を通じた活性化に大きな期待を寄せる。
メロディーバスのコンセプトは「移動音楽館」。日野自動車の「ポンチョ」を改装した小型タイプのバスで、市が3千万円かけて整備した。車内に古関メロディーが常時流れるほか、土日祝日は車外にも流す。楽器や音符をあしらったかわいらしい外装で、内部の壁や天井は木製の温かみあるデザイン。13席あり、立って乗る人を含めると24人乗ることができる。車いす用のスペースも備えている。福島交通が運行を担い、運賃は市内の路線バスに準拠する。
バスの運行開始に合わせ、レコード盤を連想させるデザインの「古関裕而デザインマンホール」を古関裕而記念館前と、古関の生誕記念碑付近に1日に設置する。QRコードや拡張現実(AR)アプリと連動した情報発信も行う。
また、「エール」に登場する喫茶店「バンブー」のセットを同日から古関裕而記念館前広場に来年3月末まで設置する予定。小道具なども展示する。入場無料。
木幡浩市長は「メロディーバスは子どもたちをわくわくさせてくれると思う。ぜひ、古関の街福島を楽しんでほしい」とPRする。
古関に関係する新たな取り組みに、関係者からは歓迎の声が上がる。古関にまつわる資料を展示する「古関裕而まちなか青春館」の中野義久実行委員長(41)は「バスに乗って福島の街中を満喫してもらいたい。これを機会に、さらに街中が活気づいてくれることを願う」と期待を口にした。メロディーバスの問い合わせは市交通政策課(電話024・525・3762)へ。
【バスで流す古関メロディー】
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