俳優・中村蒼さん「身近に感じた」 福島・古関裕而記念館見学

 
古関裕而記念館を見学する中村さんと井上さん(右)=30日午後、福島市

 福島市出身の作曲家古関裕而がモデルのNHK連続テレビ小説「エール」に出演中の村野鉄男役の中村蒼さん、藤丸役の井上希美さんは30日、福島市の古関裕而記念館を初めて訪れた。中村さんは「古関さんをより身近に感じた」、井上さんは「古関さんは本当に地元に愛されている」と語った。

 中村さん演じる鉄男は、同市出身で福島民友新聞社元記者の作詞家野村俊夫がモデル。劇中では「福島三羽ガラス」として人気を集めている。

 井上さん演じる藤丸は、古関の初の大ヒット曲「船頭可愛いや」を歌った芸者風の歌手「音丸」がモデルとなっている。

 2人は同館の氏家浩子学芸員から展示品や古関に関する説明を受けた。また、劇中に登場する「喫茶バンブー」を再現した同館前広場休憩所内のセットも見学した。

 中村さんは今後の「エール」について「戦後の色が抜け、未来へと希望をもって進んでいく。戦争を経たシーンなので重みが違う。きっと見ている人も力がもらえるはず」と呼び掛けた。

 井上さんはコロナ禍による撮影への影響を振り返り「撮影再開時は、出演者や制作陣の『エール』に対する愛を感じた。この作品に関わらせてもらって光栄なことだと思った」と語った。