復活!常磐炭礦の社歌...火災で楽譜が焼失、古関裕而作曲の2曲

 
社歌と応援歌の再譜面化に向け、歌った動画を撮影した常磐炭礦OB・OG

 古関裕而が作曲、野村俊夫が作詞を手掛けた常磐炭礦(たんこう)(現常磐興産、いわき市)の社歌と応援歌が、塙町出身のミュージシャンつのだ☆ひろさん(71)の手で編曲され、よみがえった。6日に都内で開かれるイベントでつのださんが披露する。

 曲名は社歌「我等の力」と応援歌「若きいのち」。同社OGで同市の山野辺京子さん(82)によると、共に1950年代後半にはすでに歌われていたといい、都市対抗野球で活躍した野球部をはじめ同社クラブ活動の応援や社内行事などで披露されてきた。

 同社事務所が60年代に火災に遭い、保管されていた楽譜などは焼失したが、社員が大事に歌い継いできた。

 古関が作曲した校歌、社歌を全国から収集している城南信用金庫(東京都)の川本恭治理事長が話を聞き、つのださんに譜面化と同信金が事務局を務めるイベント「よい仕事おこしフェア」での披露を依頼した。

 譜面化に先立ち、同市のスパリゾートハワイアンズで10月末、山野辺さんら同社OB・OGが両曲を歌う様子が録画された。動画を基に、つのださんが伴奏を付けた。

 常磐炭礦女子野球団「コールシスターズ」で活躍した山野辺さんにとって、両曲は得意先との親善試合後などで披露してきた思い出の歌。「石炭産業に誇りを持てるような歌詞と、元気な曲調が特徴。楽譜は焼けてしまったが、今でも全て頭の中に残っている」と明るい口調で話した。