虫の目探検TOP

06.08.13
17
アブラゼミの羽化
羽化後、羽を広げ徐々に色づき始めるアブラゼミ=福島市小鳥の森
短い地上の一生 輝く瞬間

 真夏の太陽の下、野山はセミ時雨に包まれる。福島市小鳥の森では、アブラゼミの羽化が本格化している。汗ばむ夜、ろう細工のような白く透き通った体を徐々に伸ばしていく。セミの一生でもっとも無防備で美しい瞬間だ。

 観察広場のトチノキは、毎年、100個以上の羽化殻が見つかる「セミのなる木」。午後7時すぎには幼虫たちが根元からはい出し、夜空を目指す。

 小鳥の森によると、梅雨明けが遅かったためか、例年よりアブラゼミの羽化は遅く、油が煮えたぎるようなおなじみの声は、これからが本番だという。

(写真と文・矢内靖史カメラマン)
 
 


〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) 2001-2004 THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN