知りたい金融用語【シンジケートローン】複数機関から資金調達

 

 協調融資とも呼ばれるシンジケートローンは、金額の大きい資金調達ニーズがあった際、複数の金融機関が協調してシンジケート団を作り、一つの融資契約書に基づき、利率や期間など同じ条件で融資する資金調達手法です。

 通常の融資に比べ、金融機関は貸し倒れのリスクが分散されます。企業など調達側は複数の金融機関からまとめて多額の資金を調達できるのが特徴です。

 一般的に融資の流れは次のようになります。取りまとめ役「アレンジャー(主幹事)」となった金融機関が調達側と調整して融資条件を設定し、シンジケート団を構成する金融機関の募集や契約締結手続きなどを行います。契約締結後は、アレンジャーを務めた金融機関がシンジケート団の「エージェント(代理人)」として、融資契約期間中の借入人と貸付人との間の資金決済に関する事務の取りまとめなどを担います。

 シンジケートローンは調達側にとって、多額の資金を調達できるだけでなく事務負担の低減や取引する金融機関が拡大するという利点があります。また金融機関のホームページなどに掲載されるため、対外的なアピールにもつながります。

 (東邦銀行法人営業部)