【知りたい資産運用(8)】 インフレ目減り取り戻す

 

 今日は物価の話をします。インフレーションとは物やサービスの価格(物価)が持続的に上昇する現象で、反対に物価が持続的に下落することをデフレーションといいます。日本はアベノミクスによる金融緩和政策が奏功し、デフレから脱却し、インフレ基調に転換しつつありますが、インフレ目標2%には至っていません。

 そこで日銀は今年1月から「マイナス金利政策」という新しい金融政策を始めました。金利が下がれば家や車を買うためのローンを借りるハードルが低くなり、お金を使う機会が増え、物価が上がりやすくなる効果を狙った政策で「貯蓄から投資へ」という流れになることを期待したいと思います。

 仮にインフレ目標が達成されるとすると少なくとも2%以上の収益がなければ資産が目減りしてしまいます。「インフレに負けない程度」の「少しのプラスを期待する程度」の運用を目指すのはどうでしょうか。その程度であれば円建ての運用でも期待可能な商品があり、次回テーマの為替を活用する方法もあります。

 (東邦銀行金融商品営業部担当部長・関根敦)