【知りたい資産運用(32)】 「途中解約」損失の恐れも

 

 債券の2回目の説明として定期預金との違いを話します。

 債券と定期預金は満期時にそれぞれ額面金額、元本が戻ってくること、あらかじめ決められた利息が得られるなど、たいへんよく似た商品性を持っていますが違いもあります。その一番の違いは途中換金です。

 定期預金を満期前に解約すると、普通預金の低い金利が適用され、不利になってしまいますが、債券の場合は保有した期間分の利息を、日割りで受け取ることができます。

 その一方で定期預金は、途中で解約しても元本金額が変わることはありませんが、債券の場合は時価での売却となりますので、その時の金融情勢や債券の需給動向などで、損失が生じる恐れがあります(これを価格変動リスクと呼びます)。

 一般的に、債券を購入した後に、市場金利が上昇したときには債券価格は下落し、市場金利が下落したときには債券価格は上昇します。そして、途中で上げ下げした債券価格も、通常満期時には額面の金額で償還されます。

 (とうほう証券)