【日中線記念館】 地域支えた鉄道路線紹介

 
ヨーロッパ風の外観で来場者を出迎える、旧熱塩駅を改修した記念館

 喜多方市熱塩加納町(あつしおかのうまち)には、昔使われていた鉄道路線「旧(きゅう)国鉄日中線」を紹介(しょうかい)する日中線記念館(にっちゅうせんきねんかん)があります。建物は旧熱塩駅の駅舎(えきしゃ)が利用されています。

 日中線は、喜多方駅―旧熱塩駅間の11.6キロで1938(昭和13)年に開通しました。地域(ちいき)を便利にし、経済(けいざい)を発展(はってん)させるために欠かせない路線として役割(やくわり)を果たしました。山形県米沢(よねざわ)市まで結ぶ計画でしたが、日中戦争や太平洋戦争により中止され、その後、車の普及(ふきゅう)などのため84年に使われなくなりました。その後も旧熱塩駅は残され、87年に記念館に生まれ変わりました。

 記念館には、以前使われていた行き先案内看板(かんばん)や備品(びひん)、駅員が使っていた乗車券箱(じょうしゃけんはこ)などの史料が展示(てんじ)されています。外には桜(さくら)の木もあり、春には人気の撮影(さつえい)スポットになります。同線を走っていた除雪車(じょせつしゃ)や客車の内部も見学できるため、当時を知る市民や鉄道ファンから愛されています。

 【どこで?】日中線記念館 観覧料(かんらんりょう)は無料。時間は午前9時~午後4時、休館日は毎週月曜日と12月29日~1月3日。

みんゆうジュニア情報局