【会津絵ろうそく】 美しい花描き、冬を彩る

 
美しい花々などが描かれた会津絵ろうそく

 会津若松(あいづわかまつ)市では、2月に鶴ケ城(つるがじょう)などで会津絵ろうそくまつりが開かれます。会津絵ろうそくには美しい模様(もよう)が描(えが)かれているのが特徴(とくちょう)で、人気のお土産品(みやげひんです。

 会津では、室町時代に領主(りょうしゅ)の葦名盛信(あしなもりのぶ)によってウルシの栽培(さいばい)がすすめられ、ウルシの実からろうそくの原料「ろう」が作られました。蒲生氏郷(がもううじさと)が領主の時に、植物が見られない冬を彩(いろど)ろうと、ろうそくに花の絵が描かれ始めたそうです。

 現在(げんざい)はハゼの実を搾(しぼ)ったものがろうの材料です。火をつける灯心に和紙を巻(ま)いて芯(しん)を作り、何回もろうに漬(つ)けて太く長くします。形が整ったら絵を描き、ろうで表面に膜(まく)を張ったら完成です。

 同市の小沢(おざわ)蝋燭(ろうそく)店の店主小沢徹二(てつじ)さん(82)は菊(きく)やボタンなどさまざまな花を、丁寧(ていねい)に表現します。「温度や湿度(しつど)が仕上がりを左右します」と、仕事の難(むずか)しさを話しています。

 【どこで?】小沢(おざわ)蝋燭(ろうそく)店 会津若松(あいづわかまつ)市西栄町6の27。色とりどりの絵ろうそくの販売(はんばい)のほか、絵付け体験も行っています。営業時間は午前9時~午後7時。

みんゆうジュニア情報局