【三津谷の登り窯】 土を焼いてレンガを作る

 
喜多方のレンガの歴史をつくった三津谷の登り窯

 喜多方市(きたかた)は「蔵(くら)のまち」として有名ですが、レンガが蔵の腰壁(こしかべ)や全体に使われたものもあり、「隠(かく)れたレンガのまち」でもあります。

 喜多方にレンガ文化を生み出した一つが同市岩月町の「三津谷(みつや)の登(のぼ)り窯(がま)」です。土を焼いてレンガを作る窯で、材料の赤土と燃料(ねんりょう)の赤松がある場所に、瓦職人(かわらしょくにん)の樋口市郎(ひぐちいちろう)さんが1890(明治23)年、地元の人たちの力を借りて建てました。

 しかし、昭和になるとレンガの需要(じゅよう)が減(へ)り、登り窯を使っていた会社が廃業(はいぎょう)しました。2007年に登り窯が近代化産業遺産(いさん)の認定(にんてい)を受けたことで登り窯を使える状態(じょうたい)に地元の人が再生(さいせい)させました。現在(げんざい)は喜多方煉瓦會(れんがかい)が管理しています。

 登り窯で作られたレンガの蔵が多く残る同市岩月町には、国登録有形文化財(ぶんかざい)の若菜家(わかなけ)があります。明治~昭和に建てられた農作業蔵や三階蔵、座敷蔵(ざしきぐら)などが残っています

【どこで?】三津谷(みつや)の登(のぼ)り窯(がま) 見学時間は午前10時~午後5時。

みんゆうジュニア情報局