【吉田富三記念館】 研究成果や人柄伝える

 
世界的ながん研究者の功績や障がいが紹介されている記念館

 浅川町出身の世界的ながん研究者吉田富三(よしだとみぞう)(1903~73年)の業績(ぎょうせき)を紹介(しょうかい)する施設(しせつ)として同町がつくり、1993(平成5)年に開館しました。

 吉田は今から90年近く前に人工の肝臓(かんぞう)がんを作りました。また、シロネズミのおなかの液体(えきたい)(腹水(ふくすい))の中に生きているがん細胞(さいぼう)を見つけました。これが現在(げんざい)のがん化学療法(りょうほう)の研究の糸口になりました。

 記念館には吉田に関するさまざまな資料(しりょう)が展示(てんじ)され、研究成果や生涯(しょうがい)、優(やさ)しい人柄(ひとがら)を知ることができます。がんを研究する大学の先生や福島医大の学生のほか、地元浅川町や近くの小、中学生、高校生がたくさん訪(おとず)れます。

 館長の内田宗寿(そうじゅ)さんは訪れた子どもに吉田の功績を伝えるとともに、がんにならないため「好きな物だけでなく、野菜や果物などバランスよく食べる」「体を清潔(せいけつ)にする」などを呼(よ)び掛(か)けています。

 【どこで?】吉田富三記念館 浅川町袖山字森下287。

みんゆうジュニア情報局