【前田遺跡】 縄文時代の遺物見つかる

 
縄文時代の遺物が見つかった前田遺跡

 川俣町小綱木(かわまたまちこつなぎ)地区にある縄文(じょうもん)時代の遺跡(いせき)です。縄文時代中期の火おこしの道具として使われていたとされる「火切り臼(うす)」をはじめ、木製(もくせい)の弓など保存状態(ほぞんじょうたい)が良い遺物が見つかっています。

 国道114号の改良工事に合わせ、2018(平成30)年7月から発掘調査(はっくつちょうさ)が始まりました。縄文土器があることは事前に分かっていましたが、調査の中で縄文時代中期の土層(どそう)に流木が積もった小川の跡(あと)が発見され、その場所から大量の木製品や漆(うるし)製品、土偶(どぐう)などが出土しました。

 通常(つうじょう)、木製品などは長い年月の中で腐(くさ)って消滅(しょうめつ)しますが、前田遺跡では湧(わ)き水などで水分があったため、良い状態で保存されていました。

 これらの遺物は、縄文時代の暮(く)らしを知る重要な資料(しりょう)です。県教育委員会は「縄文人の美的感覚を知る貴重(きちょう)な資料で大発見」としています。 

 【どこで?】前田遺跡(まえだいせき) 川俣町小綱木(かわまたまちこつなぎ)字前田。

みんゆうジュニア情報局