【石川町歴史民俗資料館】戊辰戦争を日記に残す

 
松浦孝右衛門が書いた「慶應四戊辰日記」

 戊辰(ぼしん)戦争時に石川地方の庄屋(しょうや)が記した日記「慶應(けいおう)四戊辰日記」を石川町歴史民俗資料館(みんぞくしりょうかん)が今の言葉に訳(やく)し、冊子(さっし)にして発行しました。

 日記は山白石(やましらいし)村(現在の浅川町と石川町山橋地区の一部)の役人だった松浦孝右衛門(まつうら・こうえもん)が1868(慶応4)年と69年の出来事を書き留(と)めたものです。

 日記の始めのころには、天気や家族の様子、孝右衛門がけんかを仲裁(ちゅうさい)したことなどの日常(にちじょう)がつづられていますが、だんだん戊辰戦争のことが出てきます。城から逃(に)げ出す人たちを「誠に気の毒」と心配したり、大砲(たいほう)の弾(たま)が飛び交う戦地で炊(た)き出しの手伝いをしたりした様子が書かれています。

 同資料館は「戦に翻弄(ほんろう)された人の日記を読んでほしい」と分かりやすい言葉に訳したそうです。日記を読むと日本の歴史の分かれ目となった戊辰戦争の中で庶民(しょみん)が何を考えていたかが分かります。

【どこで?】石川町歴史民俗資料館 石川町字高田200の2。午前9時~午後4時。月曜休館。「慶応四戊辰(ぼしん)日記」は1500円(税込み)。同館や県内の主な図書館でも読めます。問い合わせは同資料館(電話0247・26・3768)へ。