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漢字の世界27

 

四字熟語
【2006.2.16】
槿花一朝(きんかいっちょう)

はかないことのたとえ

  槿(むくげ)の花は、朝開いてその夕べにはしぼんでしまう。はかないことのたとえ。「槿花一日(いちじつ〜」ともいう。

 栄耀栄華を謳(おう)歌していても、たちまち失敗、元の木阿弥(もくあみ)になる。これを「槿花一朝の夢」という。

 白楽天の詩にある「槿花一日自(おのず)から栄を為(な)す」が最初の用例のようだ。

 その詩では、「松樹千年終(つい)に是(こ)れ朽(く)つ」(千年の松の木でもついには枯れる)と対句になっていて、槿の花のようにはかないものでも、一日の間は栄える、という用い方になっている。

 また、「小人(しょうじん)槿花の心」(孟郊の詩)と、変わりやすい心をたとえるのもある。
 いずれにせよ、得意満面時めいていても長くは続かない。槿花一朝、冷たい風が身にしみるようになる。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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