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漢字の世界59

 

四字熟語
【2006.03.25】
黄梁一炊(こうりょういっすい)

人生のはかなさのたとえ

 粟(あわ)が煮える間に、一生の夢を見てしまう。一生のはかなさのたとえ。「黄梁一炊夢(こうりょういっすいむ)」「邯鄲之夢(かんたんのゆめ)」「盧生之夢(ろせいのゆめ)」などともいう。

 唐の玄宗(げんそう)皇帝の世のこと。盧生という貧乏な若者が邯鄲(河北省)の茶店で休んでいるところへ、呂(りょ)翁という道士(どうし)が来て、枕を貸してくれた。その枕でひと眠りすると、夢の中で、大邸宅に住み、美人と結婚し、役人となってトントン拍子に出世をし、大臣にまで上り詰め、天寿を全(まっと)うして死ぬ。そこであくびをして目が覚めた。

 来たとき、茶店の主人が炊(た)いていた黄梁(あわ)の飯はまだ炊き上がっていなかった。わずかの間に一生の夢を見た呂生は、人生のはかなさを悟ったと。『枕中記(ちんちゅうき)』という小説の話。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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