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漢字の世界104

 

 

四字熟語
【2006.05.19】
刎頸之交(ふんけいのまじわり)

命失っても悔いない程の仲

 生死をともにし、首を刎(は)ねられても悔(く)いない程の親しい交わり。

 『史記』に見える廉頗(れんぱ)と藺(りん)相如(しょうじょ)の話に基づく。「完璧(かんぺき)」という語とも関連する。

 戦国時代、趙(ちょう)の藺相如は宝物の璧(へき)(ドーナツ形の玉)が、秦(しん)に騙(だま)し取られようとした時、秦に入り機知を働かせ、璧を完(まっと)う(完璧)した(無事取り戻した)。

 数々の手柄によって藺相如は抜擢(ばってき)され、廉頗将軍の上になった。面白(おもしろ)くない廉頗は相如をやりこめようとしたが、相如は逃げて顔を合わせない。二人が争えば趙の国は危くなると慮(おもんぱか)ってのことだった。

 初めは卑怯(ひきょう)者と罵(ののし)った廉頗も、その真意を知って恥じ入り、もろ肌ぬぎになって(叩(たた)いてくれ、の意)謝罪、刎頸の交りを結んだ。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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