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漢字の世界130

 

 

四字熟語
【2006.06.19】
青眼白眼(せいがんはくがん)

好き、嫌いで変わる目つき

 親しい人には青眼(くろめ)を出し、嫌いな人には白眼(しろめ)をむく。「青白眼(せいはくがん)」ともいう。青は黒の意。

 晋(しん)の阮籍(げんせき)の故事。阮籍の母が死ぬと〓喜(けいき)(〓康(けいこう)の兄)がお悔(くや)みに来た。〓喜は俗物なので阮籍は白眼をむいて対応した。喜は怒って立ち去る。弟の康がそれを聞き、酒をぶらさげ琴を携(たずさ)えて行くと、阮籍は喜び今度は青眼を出した。

 この話から、人を拒絶したり無視したりすることを「白眼視(はくがんし)」というようになった。にらむ目つきである。

 王維(おうい)の詩に「白眼にて世上の人を看(み)る」という句がある。友人の隠者が世間を冷ややかに見ている、の意。

 青眼はその反対に歓迎の目つきになる。「青眼の客」というと、気味の合う友、気心のしれた人の意になる。

(〓はのぎへんに上部”犬”、下部”山”)

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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