minyu-net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界131

 

 

四字熟語
【2006.06.20】
喪家之狗(そうかのいぬ)

やつれている人のたとえ

 えとの11番目は犬(いぬ)(戌(じゅつ))。える。

 もとは孔子を喩えた言葉。『史記(しき)』の孔子世家(せいか)孔子の伝記)によると、諸国を放浪して鄭(てい)(河南省にあった国)に行ったとき、弟子たちとはぐれ1人でたたずんでいる様子を、「〓〓(るいるい)として(疲れはてて)喪家の狗(犬)のようだ」といわれた。それを聞いた孔子は「まことにその通りだ」と笑った、という。

 一説に「家を喪(うしな)った狗」の意にとり、宿無し犬、野良(のら)犬のことだともいう。

 いずれにせよ孔子の高い理想は世に入れられず、放浪の旅に明け暮れたのだ。

(〓は”罍”の”缶”部が”糸”に差し替った文字)

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN